ドロボウという名の草

 秋から冬、野原を歩いていると、犬の毛や衣服にトゲトゲの種がくっついていて、取るのに苦労することがある。自分で歩いて移動することができない植物が、トゲやカギ針や粘液で通りがかったものにくっつき、遠い場所まで連れて行ってもらうための戦略で、そういった植物の総称を別名ひっつき虫と呼ぶ。

 考えてみれば、植物が世の中には自分と同じ植物のほかに移動して回る生物がいることを知っているというわけだから、一体その知恵はどこで生まれるんだろうと考えると不思議だ。

 花の色も、花粉を集めに来てもらいたい昆虫の好む色だというから、虫の種類までちゃんと見えていて、その習性や性格まで把握していることになる。なんだか知らないけど、偉いぞ植物。

 で、ひっつき虫は、地方によってはひっつきもっつきと呼んだり、あばづきと呼んだりするらしいが、今回は、身近に見ることができる手榴弾みたいなオナモミと、ハリセンボンみたいなコセンダングサを絵にしてみた。

 ひっつき虫には、地方によっては「バカ」と言ったり「ドロボウ」と言ったりする。そういうこともあって、ドリ隊員とトト隊員にはドロボウのほっかむりをしてもらった。忍者の格好をさせたのは、コセンダングサを手裏剣みたいにして投げているところを描きたかったからだ。

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